おかん
少し前、お向かいさんの畑でさつまいもの茎を取らせてもらった。
もうすぐ芋を収穫するから、茎も抜いてしまうから、とのこと。
さつまいもの茎は、実家では母が炒め煮にしていた。
その味がおいしかったので、わたしも炒め煮にした。
さっと茹でてから皮をむくと、爪が黒くならない。
生のままむくと、黒くなるのだ。
しかしながらこれはけっこう骨の折れる仕事で、
スーッと気持ちよく端から端まで一気にむけるものでもない。
途中までむいて、ポキンと折ってそこからまたむいて、と手間がかかる。
そして芋の茎は細い。
がんばってむいても、できるおかずはほんのぽっちりだ。
それでも、家族においしいと言われると、
また来年もやろうかなという気になるのである。
おかんってそういう生きものなんやな。
戦後っぽい食べものだけど、おいしいよ。