考えるマカロニ

atsu-atsuの脳内のシナプスのお遊戯を文章化したものです。

犬が居ぬ夜に思ふ

 

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ここのところずっと、犬のことを考えている。

犬を飼いたい。

その気持ちは小6から中1になる春休みに封印されてから

心のどこかをふわふわと彷徨っている。

 

 

志望校に受かったら犬を飼う。

そう親と約束していた。

果たしてわたしは合格した。

ところがわたしの元にやってきたのは、

犬ではなくラジカセだった。

え。

犬は。

親がどう言ったかはもう覚えていないが、

とにかくラジカセなのだった。

 

だからといって親に怒っていたりはしない。

わたしはわりと、状況を受け入れる子どもだったのだ。

18で実家を出てからは

狭い賃貸アパートまたはマンション暮らしだったので、

犬を飼う希望を持つことすら思いつかないまま、

人間だけで生きてきた。

 

しかしここへきて。

2年前から、犬を飼ってもいいと大家さんが言っていた一軒家に住んでいる。

犬を飼うチャンスが舞い降りているのである。

40代。

今なら犬を最期まで飼えるだろう。

 

そして、保護犬の譲渡会なるものがあることを知った。

2回、行ってみた。

犬に会うと、その犬のことが心に残る。

あの子はどうなったかな?

かわいかったな。かわいかったな。

 

でも。

わたしの気持ちはまだふわふわしている。

超えなきゃいけない関門が、いくつか思い浮かぶ。

実家に行くときはどうする?

病院や食べものでお金もかかるよ?

家のどこで飼う?外?中?

 

だけど…

1度も犬を飼うことなく今世を終えてもいいの?

それはいやだ。

自分のうちの犬と、好きなだけ触れあいたい。

 

今は犬への道程の途中なんだ。

ふわふわがだんだん地に着いてきて、

近いうちにきっと、犬との暮らしが始まる。

そんな気がしている。