考えるマカロニ

atsu-atsuの脳内のシナプスのお遊戯を文章化したものです。

雨のバッキャロー、否、子どもの馬鹿野郎。

金曜日から、子どもの慣らし保育が始まった。

今日は、給食前の11時に迎えに行った。

楽しんだ様子。

それはとても、よかった。

 

しかし、金曜日は、雨ふりだった。

引っ越したばかりで、まだ車がないので、自転車でお迎えに行った。

 

防水仕様のアウトドアジャケットに、

同じくアウトドアパンツ、

同じくハット、

長靴、

リュックにはザックカバー。

後部座席には雨カバーをつけて。

自分でも惚れ惚れするほどの完全防水仕様でお迎えに走った。

 

しかし。

スマートに連れ帰るなんて、無理だった。

まず、子どもは自転車置き場でこうのたまった。

「おーかーし!おーかーし!」

なんで雨の駐輪場で、お昼直前にお菓子あげなきゃいかんのよ。

もちろん断るが、もちろん聞き入れない。

ギャーギャー言い始める。

辟易…。

 

こうなったら望みを叶える以外ないことはわかっているので、

リュックに入れていたウェハースの包みを出す。

「ちがう!!」

この時点でわたしの毛細血管は2、3本破裂したと思われる。

 

仕方がないので、レーズンとミックスナッツを入れた小さなタッパーを出すと、目が輝いた。

フタを開け、渡して、ようやく出発することができた。

 

けっこうな雨ふり。

子どもは雨カバーの中にすっぽり入っているから、全然濡れずにナッツをポリポリ。

一方わたしは、完全防水仕様だったにも関わらず、なんか膝のあたり、濡れてる感じで寒い…。

飛ばして帰るぞ!と漕いでいたら、

「おかーさんスピードださないで! こぼれるー」

と、後ろから。

わかったよ、とゆっくりゆっくり帰っていたのに、また、

「スピードださないで!」

出してねーわ!!

ハラワタが、ぐにょぐにょ煮えくり返り始める。

ゆっくり行ってるじゃん!とか怒りながら進んでいると、

お菓子を食べ終わった子どもが、

「もーいっかい」

毛細血管より太い血管が、わたしの額に浮き出ていただろう。

もうないよ!と言うと、泣きわめいて足をバタバタし始めた。

おいおい、雨の日に田んぼやら水路やら車やらの中を走っているんだぞ!

落ちたらどーする!死ぬぞ!

いろいろ文句を言ったけれど、

泣きわめきはおさまるはずもなく、エスカレートするばかり。

家まであと数百メートルだったが、泣く泣く病院の軒下に自転車を停めた。

と、今度は新たな要求。

「おんぶ!エルゴ(抱っこひも)でおんぶ!」

はぁ〜⁈

こちとらびしょ濡れなんだぞ!

エルゴしたらエルゴもあなたのおなかもびしょびしょになるでしょ!!

「レインコートきる!」

はっ ぁ〜〜⁈⁈

堪え難い、と思ったが、そこは母、あらゆる事態を想定して、エルゴもレインコートも持ってきていたのである。

果たして子どもはレインコートでエルゴおんぶを達成した。

子どもは満悦。わたしは能面。いや般若面。

 

とにかく、そんなこんなで帰り着いた。

気分はサゲサゲ、子どもは憎々、嗚呼。

そんな母の様子など関係ないわという感じで、子どもはドレス遊びをし、そのまま、いつしか寝てしまった。

 

鎌倉で、1、2歳の間に、通りすがりのおばちゃんからよくかけられた言葉。

「今がいちばんかわいいときね。」

その意味を今、ひしと理解しております。

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