考えるマカロニ

atsu-atsuの脳内のシナプスのお遊戯を文章化したものです。

捨てない彼女

 

前回の日記の最後に生理中であることを書いたので、

生理にまつわる話を思い出しました。

 

現代の生理にはナプキンがつきものです。

布ナプキンを使っている場合は捨てませんが、

使い捨てナプキンの場合、

自宅でも外出先でも、

トイレに備えつけられた専用のごみばこ(一般的に汚物入れと呼ばれます)

に捨てる方がほとんどです。

 

もう10年くらい前でしょうか。

我が家に女友達と男友達が遊びに来ました。

海のそばに住んでいたので、海で遊ぶ計画があったのですが

女友達は海には入れないと言います。

生理中だから、ということでした。

そんなわけで彼女が生理の最中だということを知ったので、

家でトイレのナプキン用のごみばこを「使ってね」と案内したら

「大丈夫、捨てないから」とのこと。

「どうして?」と聞くと

「わたしは出先でナプキンを捨てないから」と言うのです。

びっくりしました。

彼女はいつも、使用済みナプキンは自分で持ち帰っているというのです。

わけを聞いたら、

自分から出た汚れものを、人に片付けさせるなんてしたくない、

ということでした。

 

わたしは衝撃を受けました。

なんて品のいい人なんだろう!!と。

 

わたしはそれまで、汚物入れがあるのだから入れて当たり前、と思っていました。

正確に言えば、何も考えていませんでした。

あるから入れていただけで、

その後のことなど想像すらしていませんでした。

 

彼女の「自分が出したものの始末は自分でするのが当たり前」

という考えは、なんて美しいんだろうと思いました。

こんなこと言ってはなんですが、

彼女は育ちのよいお嬢様、というような人ではまったくありません。

大酒飲みで、豪快で、はっきりものを言う、

なんというか…お嬢様とは対極にあるような、

どちらかといえばガシャガシャした人なんです。

(もし本人が読んでいたらこんな説明をしてごめんなさい)

だから余計に、彼女のそのポリシーは、わたしの心に強烈な印象を残しました。

 

誰に見られるわけでもない場面で

他者への配慮を持つこと。

それこそが本当の品格だと思います。

 

今ではわたしも、使用済みナプキンを持ち帰っています。

その方が、気持ちがいい。

わたしから出た組織は、わたしが処理するのが筋ですよね。

 

いつか書きたいと思っていたことが、やっと書けました。